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「新会社法制定へ」

皆様ご存知のように、 企業経営の基本ルールを定めた商法や有限会社法などを抜本的に改めて再編した会社法が6月29日の参院本会議で可決、成立しました。施行は平成18年4月 になる見込みで、同法制定は1990年度に始まった商法抜本改正の総仕上げであり、中小企業の活性化につながるとみられています。

新会社法のポイントは、形式面では、カタカナ文語体からひらがな口語体へ現代語化され、これまでの商法、有限会社法、商法特例法等における会社関係の法令を一本化する、商法典の統合が図られています。実質面では、会社に係る諸制度間の規律の不均衡の是正、最近の社会経済情勢の変化に対応するための各種制度の見直しがなされています。

[改正のポイント(特に中小企業に関連する事項)]

(1)有限会社の廃止、株式譲渡制限会社法制の改正
・有限会社制度は廃止され、株式会社制度に一本化
・株式譲渡制限会社法が大改正され、従来有限会社で認められてきたことが定款自治で可能に
(2)合同会社(日本版LLC)制度の創設
  ・対外的には社員全員が有限責任、体内的には組合的規律が適用される「合同会社」制度創設
・これに伴い、合名会社、合資会社についても改正(新会社法においては、合名会社、合資会
 社及び合同会社は「持分会社」と総称される)
(3)会社設立に関する規制の見直し
 ・最低資本金制度の廃止
・発起設立における払込金保管証明制度の廃止
・現物出資等に関する規制緩和
(4)機関設計の柔軟化,会計参与制度の創設
 ・現行の有限会社の機関設計に類する簡素な機関設計の選択が可能
・株式譲渡制限会社ではない大会社は現行と同様であるが、その他の会社については機関設計
 の選択肢が増える
(5)株式に関する規制の見直し
 ・株式譲渡等制限の柔軟化
・株式譲渡制限会社における議決権制限株式の発行限度枠の廃止
・自己株式取得等に関する規制緩和
・子会社による親会社株式取得規制の緩和
(6)組織再編行為の自由化
 ・対価の柔軟化
・簡易組織再編行為の範囲の拡大
・略式組織再編行為の創設

現行の有限会社がとるべき対応

 


「新会社法」施行後(平成18年4月から6月頃を予定)、何らかの手続きを実施せず。

「有限会社」のままで進む道

特例有限会社:有限会社という商号の株式会社

 ●「新会社法」施行と同時に、特別な手続きをせず株式会社
  (「特例有限会社」という。)として存続する。
 ●会社の商号は以前のとおりで、有限会社のままで良い。
 ●譲渡制限株式発行会社とみなされる。
 ●特例有限会社制度活用の期限は定められていない。
 ●通常の株式会社に認められている事項について、一部法
  手続上の成約を受ける。
 ●「特例有限会社」のまま事業を継続する場合、登録免許
  が免除される見込み。「会社法の施行に伴う関係法令の
  整備等に関する法律」(第2条、第3条)
 現行法制下での有限会社

会社名の「有限会社」を「株式会社」に変更し、変更の登記を実施。

 
「株式会社」に変更する道

譲渡生原付株式発行会社:通常の株式会社

 ●「新会社法」施行後は、特例有限会社の規定により、
  一旦、特例有限会社の状態を経る。
 ●有限会社として解散登記と株式会社としての設立登記を
  することで、通常の株式会社として存続できる。「会社
  法の施行に伴う関係法令の整備等に関する法律」
   (第45条、第46条)

有限会社に関する経過措置
(会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律)


@旧有限会社の存続(第2条関係)
 廃止前の有限会社法(「旧有限会社法」という)の有限会社であってこの法律の施行の
 際現存するもの(「 旧有限会社」 という)は、この法律の施行日以後は、会社法の規
 定による株式会社として存続するものとされます。(第1項)

 前項の場合においては、旧有限会社の定款、社員、持分及び出資1口を、それぞれ同項
 の規定により存続する株式会社の定款、株主、株式及び1株としてみなします。
 (第2項)

 第1項の規定により存続する株式会社の施行日における発行可能株式総数及び発行済
 株式の総数は、同項の旧有限会社の資本の総額をその旧有限会社の出資1口の金額で
 除して得た数とされます。(第3項)
A商号に関する特則(第3条関係)
 前条第1項の規定により存続する株式会社は、会社法の規定にかかわらず、その商号
 中に有限会社という文字を用いなければなりません。(第1項)

 商号中に有限会社という文字を用いて存続する株式会社(「特例有限会社」という)
 は、その商号中に特例有限会社である株式会社以外の会社であると誤認されるおそれ
 のある文字を用いてはなりません。(第2項)
B社員名簿に関する経過措置(第8条関係)
 旧有限会社の社員名簿は、会社法第121条の株主名簿とみなされます。(第1項)
C取締役の任期等に関する規定の適用除外(第18条関係)
 特例有限会社については、会社法第332条、第336条及び第343条の規定は適用されま
 せん。
D計算書類の公告等に関する規定の適用除外(第28条関係)
 特例有限会社については、会社法第440条及び第442条第2項の規定は適用されません。
E登記に関する経過措置(第42条関係)
F株式会社への商号変更(第45条関係)
 特例有限会社は、第3条第1項の規定にかかわらず、定款を変更してその商号中に株式
 会社という文字を用いる商号の変更ができます。(第1項)

 前項の規定による定款変更は、次条の登記(本店所在地におけるものに限る)をするこ
 とによって、その効力が生じます。(第2項)
G特例有限会社の通常の株式会社への移行の登記(第46条関係)
 特例有限会社が前条(第45条・株式会社への商号変更)第1項の規定による定款変更を
 する株主総会の決議をしたときは、その本店所在地においては2週間以内に、その支店
 の所在地においては3週間以内に、その特例有限会社については解散登記をし、同項の
 商号の変更後の株式会社については設立の登記をしなければなりません。
 この場合、会社法第915条(変更の登記)第1項の規定は適用されません。


株式会社(中小会社)に関する経過措置
(会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律)


株式会社区分
(現行法)
定款に記載または記録が
あるものとみなされる事項
登記があるものと
みなされる事項
小会社 ・取締役会を置く旨
・監査役を置く旨
・監査役の監査の範囲を会計に関する
 ものに限定する旨
・取締役会設置会社である旨
・監査役設置会社である旨
みなし大会社以外の中会社 ・取締役会を置く旨
・監査役を置く旨
・取締役会設置会社である旨
・監査役設置会社である旨
株式譲渡制限会社 ・発行する全部の株式の内容として譲
 渡によるその株式の取得について会
 社の承認を要する旨
・株式会社が発行する全ての株式の
 内容として、譲渡によるその株式
 の取得について会社の承認を要す
 る旨
株券発行会社 ・株券を発行する旨 ・株券発行会社である旨

@ 現行商法の規定による会社で整備法施行の際に存在する会社(旧会社)は、施行後は新会社法の規定によるそれぞれの種類の会社(新会社)として存続する
(整備法66条1項、3項)
A 現行商法に基づく株式会社の定款には、上記一覧表の事項が記載または記録されているものとみなされ、登記があるものとみなされる
(整備法76条2項〜4項、113条)