あらゆる組織が自らについての定義をもたなければならない。
明快で一貫性があり、焦点の定まった定義が、組織にとって強力なよりどころとなる。(『未来への決断』)
『経営者の四季 第2回』2頁に「顧客から選ばれるためには、自社の存在意義に基づいた正しい意思決定が重要」と記載されています。
そして、『マネジメント【エッセンシャル版】(ダイヤモンド社)』22頁後段には『「我々の事業は何か、なんであるべきか」を定義することが、共通のものの見方、理解、方向付け、努力を実現するためには、不可欠である』と記載されています。
さらに『マネジメント【上】(ダイヤモンド社)』には、「事業の目的とミッションについての明確な定義だけが現実的な目標を可能にし、優先順位、戦略計画を可能にする。」と記載されています。
トップマネジメントの責任は、「我々の事業は何か」の答えを出し、事業の方向性をさだめ、目標を設定することです。
顧客によって事業は定義されます。顧客を満足させることが、企業の目的であり、ミッションです。
顧客が見、考え、思い、欲しがるものを客観的な事実として、正面から受け止め、顧客自身から直接答えを得なければなりません。
我々の事業は何かが最も重要。
我々の事業は何かを知るためには、次の問いを発することである。
「顧客はだれか」
現実の顧客は誰か
潜在的な顧客は誰か
顧客はどこにいるのか
顧客はいかに買うか
顧客はいかに到達するか
「顧客は何を買うか」
「顧客にとって価値とは何か」
顧客にとっての価値はあまりに多様であって、顧客にしか答えられない。直に聞かなければならない。
常に顧客のところへ行って答えを求める作業を系統的に行わなければならない。
(『現代の経営』(ダイヤモンド社) から補足)
ドラッカーは、「企業の存在意義」は”ミッション・ビジョン・バリュー(価値)"だと定義しています。
”ミッション”から出発することは、成功している非営利組織から企業が学べる最も重要な教訓かもしれない、成功している企業は金銭的利益から出発して計画を立てるようなことはしない、”ミッション”の実行から始めるのであり、金銭的利益は後からついてくるのだとドラッカーは主張しています。
”ミッション”が企業の創業時という”過去”に根ざしているのに対して、”ビジョン”は企業の望ましい未来像を描き出した”未来を生み出すもの”と定義することができ、”バリュー(価値)”は「企業組織としての行動規範」とみなすことができます。
詳細は関与先様向けに別紙でご説明しております。